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しまもと町民の会

島本町の子育て まちづくりと保育(2018年6月18日号)

町民のみなさま、こんにちは。

みなさんは家路という自主映画をご存知ですか?

山崎(大山崎町と島本町の両町付近を広範囲でさす場所)を舞台に、2014年から撮影された映画です。
これまで町内各所で上映され、このたび、DVDの販売が開始されました。

-->家路 On The Way Home 公式サイト

ストーリーは架空の町を舞台に展開されるのですが、島本町や大山崎町の見慣れた風景や建物が映像のあちこちに出てきます。
見知った顔も出てきて、見慣れた舞台に架空のストーリーが展開し、一層パラレルワールド感を盛り立てます。
地元民ならではの引き込まれ方をしてしまいました。

島本町出身の中村佳穂さんの挿入歌も、耳に心地よいのに鮮烈に残り、不思議なのです。

 ♪ なんにもなかったから なんでもあったんだよ ♪  『早く家に帰りたい』

かつての島本町も、まさにそんな町でした。
自然に包まれた町、それは島本に住む人々の共通認識であり、みんな、心のどこかでは、この映画に出てくる風景に誇りを持っているのではないでしょうか。

2014年から撮影されたこの映画ですが、映像にあった景色の中には、実は、今はもうなくなってしまったものもあります。
たった、3、4年のうちに、町営プールや田んぼは消え、この1年のうちには第二幼稚園やキャンプ場が消えます。

この3、4年の人口と世多数の推移です。

<島本町の人口と世帯数> (島本町統計書より)
2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
人口数 30,740 30,657 30,644 30,636 30,558
世帯数 12,710 12,803 12,878 12,926 12,969
(2018年については6月1日の数字です)

人口減の世帯数増ですね。
少子化、核家族、一人暮らしに晩婚化など、世帯のあり方は多様化し、いつの間にか世の中に浸透してきました。

節税対策で、個人が所有している土地に、核家族や単身者向けの賃貸住宅を建てることも多いという話も聞きます。

そういえば、近所の賃貸マンション、少し前は田んぼでした。
人の記憶は曖昧なもので、少し経つとそこが前にどんな場所だったのか忘れてしまいますね。
よっぽど思い入れがある場合は、思い出となって、いつでも頭の中で再現できるのですが、なんでもない風景や当たり前の風景は、なかなかそうはならないのですね。

当たり前の風景が無くなったと気づいたときの喪失感、この先何度も経験するのでしょうか。
この増えたのか、減ったのか、よくわからない統計の推移と、その間に無くしたものの大きさに、私なんかは無力感もあり、ため息しかでません。

まちの良いモノ良いトコロは 残そうと思って努力しないと残らないもの
まちのこしプロジェクトのコンセプトともなるこの言葉、本当に胸に沁みてきます。

※まちのこしプロジェクトについて
「oYamazaki まちのこし プロジェクト」は大阪府と京都府の境に広がる山崎地域で、自治体の枠を超え、地域の「良いモノ・良いトコロ」を残したいという想いをもって集まった住民有志のプロジェクトです。
山崎観光案内書ホームページより

人口減少社会に行政が危機感を感じる一方で、殺伐とした都会での暮らしを避けてやってくる移住者、その双方の思いがマッチして、幸いにも、他市に比べて島本町の人口減少は緩やかです。
宅地開発もどんどん進められています。

しかし、マッチングポイントは、いつかずれていくでしょう。
そのずれが、目に見えて分かった時には、もう、島本町の破綻は始まっているのです。

行政は一生懸命、総合計画などを作成し、対策を講じますが、町に住むのは住民です。
町を良く知る人たちが、地域社会の特色を活かしながら、ここはどういう町なのか、これからどういう町にしたいのか、共通のビジョンを持てることが理想だと考えます。

そのビジョンに照らし合わせながら、これからの町に必要なものを住民が選択していく、不要なものを見直していく、それが行政の都市計画とは異なる「まちづくり」だと思います。

では、まちづくりは、何を単位として、どこまでを自分のまちとして考えればよいでしょう。
一見どこにである住宅地であっても、まちにはその特性があります。
沿線、自治会、消防団、マンション、商圏・・・それぞれに異なるのは当然ですから、その地域にあったまちづくりが必要なのです。

働き盛りの世代は、日中、地元を歩くことは少ないかもしれませんが、まちづくりは地域社会に根差すものなので、今回は、地域に住む人々が徒歩で日常的に行き来する範囲を一つの単位として考えます。

お年寄りが日中買い物に出かける範囲、
子育て中のパパやママが抱っこひもやベビーカーで行く範囲、
放課後の子どもたちが遊びに行く範囲、
そう考えると、まちづくりの単位は各小学校の学区を基礎にするべきかもしれません。
防災、防犯、清掃活動、子育て支援・・・学区毎に開催されている行事等を見てもそれが適しているでしょう。

では、小学校区をまちづくりの基礎単位として考えることにして、例えば、マンションや宅地開発によって人口が増えるとしましょう。

その後のローンのことなどを考えると、世帯主が30代の世帯が増えることになるでしょうか。
彼らが今後の人生で必要なものは、良い住環境と良い子育て環境です。
「まちのなかに子育て支援センター、保育施設、幼稚園、小学校、中学校はあるか」は、とても大切な問題です。教育の分野だけでなく、防災拠点としてや、人間関係を作り上げる意味でも大切です。

つまり、各小学校区に幼稚園、保育施設があり、それらがコミュニティの中心になる公の施設であるということは、そのまちにとって、とても有益なことが分かります。

それでは、ここで島本町の小学校区と公施設を見てみましょう。

いくつかの小学校区には公立の就学前施設がありますが、通う側になれば幼稚園、保育所のどちらでも選択できるという条件が理想です。

そういう意味では三小校区は現在、この条件を満たしていると言えます。
一小校区は公立が1か所、二小校区は現在は公立幼稚園が1か所ありますが、これは現在、私立こども園との行政見通しなので、今後、公立施設はなくなります。
四小校区に至っては、これまでも公立施設はありません。

これは、大型マンションが建設され、近隣の開発のスピードに、行政の計画が追い付いていないことを顕著に表しているでしょう。

本来は公立施設中心の都市計画が理想であるはずなのですが、開発に翻弄され、コミュニティの中心を失っていくまちの姿とも言えます。

公立の保育所幼稚園がその学区に1か所ずつあることのメリットはコミュニティ形成以外でも意味があります。

まちの就学前教育の水準維持を公立施設が担うことにより、小学校入学時に全ての児童がスムーズに小学校教育に入っていけるのです。
それぞれの私立施設が互いに交流を深めることや、町管轄の第三者機関が公私立施設を見回りまとめる、というのは理想ですが、現実的には困難です。

一方、中心となる公立の就学前施設があれば、小学校とも連携が図れ、それに倣う形で他の私立施設が自園の特色に足りない部分を補完するでしょう。
行政の手助けにより、公私で交流する機会も作れるかもしれません。
コミュニティ自体がその地域の住民にしっかりと根付いていれば、その人たちの力を借りて公私が交流を図る、それもまた、理想的ではないでしょうか。

マンションや宅地開発は子育て世代の流入を増やすでしょう。
そして、それに伴う、子育て施設、コミュニティの中心の整備は必須で、それには、まちをシェアしている住民によるまちづくりが必要なのです。

昼間働き盛りの親の代わりに、子どもを見守る高齢者の目、それを「たまご(他孫)育て」として積極的に双方が関わるコミュニティを形成している都市もあるようです。
まちが子どもを育て、そこから広がるコミュニティはネットワークを広げていき、やがてまちを育てることに繋がるのです。

子育てとまちづくりは、本来切っても切り離せないもので、ひいては、都市計画にも、施設を含む保育全般は、ペアで考えるべきものなのですね。

計画で言えば、現在、第六次行財政改革プランについてのパブリックコメントが募集されています。
-->島本町のパブリックコメント

この改革案の中には、公共施設の適正管理として第二幼稚園のこと、事務事業の見直しとして、町の保育士の配置基準の見直しも記載されています。

第二幼稚園の重要性は第二弾でも触れた通りです。
-->島本町の子育てについて、第二幼稚園閉園を今後に生かすために(2018年6月12日号)

町保育士配置基準については、島本町の保育レベルの高さの、まさに、砦となるものです。
国は保育士不足を理由として「基準値に」と指導していますが、もともと、国の配置基準は児童福祉法第45条の規定に基づき、児童福祉施設最低基準として定められています。

これはあくまで最低基準です。

仮に、国の基準に合わせるということは、子どもにとっても、保育士にとっても、良好な現在の町の保育基準を、最低レベルに下げて保育をします、という事になるのです。
<保育士の配置基準比較>
子供の
年齢
国の保育士
配置人数
(子供:保育士)
町の保育士
配置人数
(子供:保育士)
0歳児 3:1  3:1
1歳児 6:1 4:1
2歳児 6:1 6:1
3歳児 20:1 15:1
4、5歳児 30:1 25:1 
これから、就学前教育の重要性を重視し無償化するというのに、これは逆行していると言えないでしょうか。

現在は万年定員大幅超え、超過密状態の保育所もあり、そちらの問題が解消されないまま、ひとりの保育士が受け持つ子どもの人数が増やすという行為が、どういう結果を招くのか、想像するだけで怖くなります。
待機児童の解消はもちろん大切な政策ですが、その目先の問題の解消に終始していてはいけないのです。

子どもたちにとって、どのような町であるのか、島本町で子育てをする最大の目的は何なのか、とても大切なことではないでしょうか。
行財政改革のパブリックコメントを含め、子育て世代からの発信なしには、まちづくりはあり得ません。
ひょっとすると、発信を他人任せにしてできた住みにくいまちは、あなたが作り上げたものかもしれない。
行政の作る計画は5年、10年とあります。5年後、あなたの子育ては終わっていますか?
たとえ終わっていたとしても、子育て世代が住み良いまちは、誰にとっても住み良い町のはずです。
もし、これを読んで下さるあなたが子育て世代なのであれば、あなたになら島本町の「島本らしい」未来予想図が描けるはずです。

知ることや考えることは、面倒で厄介なこともたくさんあります。
それは、こうやっている私達には良くわかります。
けれども、発言するチャンスは子どもの希望と、町の未来に繋がるものなのですから、その全てを捨ててはいけないと思うのです。
もしも「島本のここがいいな」と感じている部分があるのなら、もう一度、あなたにこそ理解して欲しい言葉があります。

『まちの良いモノ良いトコロは 残そうと思って努力しないと残らないもの』
(映画 家路 On The Way Homeの紹介ページより

同じ思いを持っている人は、この町には沢山いるのです。

<参照>
まち保育のススメ 萌文社
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